limbo_paradiso’s blog

狂気の淵にて君を待つ

アナザーワールドエクスプレス

アナザーワールドエクスプレスというのは、THE BACK HORNが2013年に行ったツアー名です。私、バックホーンのツアータイトルとかアルバムタイトルとかのセンスが大好きで、そういった類のタイトルが公表されるたびに、うわーバックホーンっぽい!!!!!!(好き〜〜〜〜〜)って大興奮してしまうんですが、このツアー名も、B面(シングルCDのカップリング曲)のアルバムが出たタイミングでのこのネーミングで、本当に大好きですね…

それはさておき、私が初めて行ったTHE BACK HORNのライブは、2013年10月2日の、アナザーワールドエクスプレスでした。会場は今はなき横浜BLITZです。

初めてのライブがB面のツアー*1って入りこみづらくない?と思うかもしれませんが、このライブに行って、なんかめっちゃ良かったので、もっと聴き込んで、同じ月のZEPP TOKYOの公演にも行きました。めっっちゃ良かった。この時点でもう大好きになりました。

このバンドが好きな人は分かると思いますが、バックホーン、B面にもめちゃくちゃ良い曲がある。名曲がありまくる。というか、A面とかB面とかあまり考えずに曲を作っている。インタビューでメンバーも言ってましたが、常に当時の全力で、最も伝えたいことを曲として作り、そこからシングルに入れる曲を選んでいる。だからB面アルバムのツアーでも物足りなさは全くなくて、マニヘブ*2のような怪しさもありつつ、そこにライブの定番曲が入ってくるという、最高なツアーだったんですね。今でもこのツアーを思い出してはその絶妙なバランスのセトリにうっとりすることがあります。

ここから当時のメモをほぼそのまま載せようと思います。特にゼップの方はMCも詳細に書かれていて、自分よく覚えてたな…と思いますね。いつも興奮しすぎて記憶がなくなりがちなんですけど…あの頃の方がまだ冷静に見れていたのかもしれません(多分そう)


10/2  横浜blitz
1.異国の空
2.神の悪戯
3.ブラックホールバースデイ
4.ハッピーエンドに憧れて
5.生命線
6.赤い靴
7.カラビンカ
8.ガーデン
9.未来
10.クリオネ
11.雨に打たれて風に吹かれて
12.真夜中のライオン
13.戦う君よ
14.コバルトブルー
15.バトルイマ
アンコール
16.舞い上がれ
17.サニー
18.涙がこぼれたら
MC
・観客の曲への反応がすごく早い
・ツアー名についてのイメージby岡峰さん
・フクロウは岡峰さんデザイン。ひっくり返すと手のひらになる。才能だね、とどこか自慢げに話す山田

・4人で河原で夜通し語り合った話
途中で山田は寝落ち、岡峰さんに担がれて帰ったとか…仲良いなあかわいいなあ!

10/31  zepp tokyo
1.異国の空
2.赤い靴
3.サニー
4.ハッピーエンドに憧れて
5.生命線
6.白い日記帳
7.カラビンカ
8.水芭蕉
9.夢の花
10.クリオネ
11.雨に打たれて風に吹かれて
12.真夜中のライオン
13.ブラックホールバースデイ
14.コバルトブルー
15.バトルイマ
アンコール
16.舞い上がれ
17.涙がこぼれたら
18.光の結晶
Wアンコール
19.刃
MC
・前半はマツが一通り喋った後「どうですかお三方は。御三家は」って3人にネタ振り
・東京結成だから東京が第二のホーム。結成後すぐの大阪でのライブでマツが「あのー、東京から来ました、THE BACK HORNなんですけどー(めちゃくちゃ福島弁)」って言ったら客に「嘘つけ!」って言われたらしい
・栄純「あのバンドよかったよな」←最近買ったらしいCD。楽屋での話題を急にここで!?岡峰マツ「「楽屋でやれよ」」栄「そ、そうだよな…」
・ツアーを重ねるほどにぐちゃぐちゃになるMC
栄「え、ぐちゃぐちゃになってるの俺だけ?」岡峰「いや俺もそれは自覚してる」仲良いな
・栄純のベルトが緩いネタ
栄「ベルトがさあ…取れようとしてくんだよね」山「だからあんな…いじってたのか」栄「下半身をいじってるみたいな言い方やめてくれる?笑 みんな、ポロっといったらごめんね」山「ギターで隠れっから大丈夫」
岡「さっき(カラビンカ)の、俺がちゃんと職務を全うしてるのに(ズンが足元から忍び寄って際どくイヤラシイ角度でベースに悪戯してたらしい)…実際さぁ、ああいうの俺どうすればいいの?俺が警官だったら公務執行妨害で逮捕するよ」
水芭蕉
山「15年やってさぁ、16年前は俺らみんな別々の場所にいて、それがなんのタイミングかみんな東京に集まってさ。東京がもう第二のホームみたいになってるし。そういう場所を大切にしていこうという想いでできた曲です」
・栄「(コバルトブルーで)マツがむせながら手を上げてたのがアツかったな!」山「だって35だから」マツ「心は17歳ですっ!♡」客「フゥ〜〜〜〜↑↑」かわいい
・山「みんなーほんとにきょうはありがとねー!」発音がふわふわカタコトだった
・重大発表、マニアックヘブン開催決定!
マニヘブとはなんぞや?の説明の時に、マツが「バクホン最高だね☆」って自分で言ってて笑った
・マツ「あ、そうだ、アワード…」
(栄純がアンプの上にあったクリスタルな感じのトロフィーを持つ)
岡「俺ら15年やっててCD100万枚とか売れねえからさ、あるじゃん、なんとかアワードって。スタッフがかわいそうだからって自腹で作ってくれたんだよ」
栄「ベストロックバンド THE BACK HORNって書いてある!!」
(山田へへへって顔してる)めっちゃ嬉しそう
とんだ自虐ネタか…?と思ったけどみんな心の底から嬉しそうでほっこりした、良かったねえ
・バトルイマ前
山「また俺らがこうやって会うために、絶対みんな負けないでくれよな。自分にも負けねえようにさ、世の中にも負けねえようにさ……行こうぜ。行こうぜ!」

曲感想
・ハッピーエンド
なんか胸いっぱいになって泣いてしまった…歌詞がしみるんだよな
・カラビンカ
一番カオスだった気がする。覚えてるだけでも、山田のくねくねしたよくわからないけどエロいダンス、栄純の不思議な煽り(鳥のポーズ?)。途中で山田もギター使ったけど、栄純が山田の前に来て何かやってた?よく見えなかったけど光舟にも同じことやってたと思われる(公務執行妨害で逮捕はここから)
途中から本当に、なにかの宗教儀式なんじゃないかってくらい異常な熱気と一体感で、ボーカルのエフェクトがいい感じにかかってたのも一層そう思わせたのかもしれない…まじでサバトみたいな雰囲気だった。急に今日がハロウィンだということを思い出した。
カラビンカとは地獄にいる鳥、迦陵頻伽のこと。栄純の荒ぶる鳥のポーズはつまりそういうことだったのか…宗教っぽいとは思ってたけどそういえば仏教由来の言葉が沢山使われてたな、曼荼羅とか桃源郷とか。
水芭蕉
直前に山田が「いつまでも故郷のことを忘れないで大事にしていこうって歌った曲です(うろ覚え)」って言っててしんみり…
カラビンカとはうって変わって穏やかで優しい、それでいて芯のある歌声。聴き入りました。
・夢の花
サビで栄純のコーラスが入っててびっくりした!高音がすごく綺麗だった、カラオケの練習の成果かな?
逆に山田は高音辛そうだったな~でもライブ初聴きだったから感慨もひとしお、しっとりとした雰囲気
・刃
刃でだったかちょっと怪しいけど、山田が肩車を!最初栄純でやろうとしたけど多分できなくて、岡峰さんも集まってきてしばらくなんか試行錯誤してるなーと思ったら岡峰さんオンリーで肩車成功してそのまま歌ってたーーーすげーーーーめちゃくちゃテンション上がった!
最後は山田、肩から落ちて床に転がってた

以上が当時のメモになります。曲感想には書いてないですが、異国の空とか真夜中のライオンとか、このライブで本当に大好きになりました。とっても印象深いツアーでしたね〜

そもそも何故このツアーに行こうと思ったかとか、バックホーンをちゃんと聴くようになったきっかけはですね、まあはっきりとしていまして、大学生の時に私の母が亡くなったんですね。当時私は地方から出て東京の大学に通っていて、親孝行らしい親孝行もしないまま、死に際にろくに顔も合わせられないまま母は死んでしまいました。
私はおそろく、世間の人よりもずっと、家族に対する接し方のようなものが分からなくて、大切にしたいとか好きになりたいとかいう感情を持て余したまま、一般的に見れば良い人達である家族に対する違和感をどうにもできず、実家にいた頃から、家族と距離を取ったまま今までずっときてしまいました。そんな自分にも、だからこそかもしれませんが、"郷愁"の思いがあり、そしてバックホーンほど"郷愁"を誘うバンドはないと思います。私がバックホーンを聴くようになったのは、多分そういう事なのです。バンド自体は、2007年の「罠」の頃から知っていましたが、母の死をきっかけに、寂しさを埋めるように、救いを求めるように曲を聴くようになりました。
それから今まで、ずっとずっと、どんなに沢山私の心の支えになったことでしょう。以上、出会いのお話でした。ありがとう、どうぞこれからもよろしくお願いします。

*1:このツアーの前にシングル「バトルイマ」とB面集として「B-SIDE THE BACK HORN」が同時発売されており、正しくはこの2枚を主軸にしたツアーです

*2:マニアックヘブンバックホーンが不定期に開催する、普段あまりセトリに入らない曲を中心にやるマニアックな日本の奇祭の一つ